青ねこ

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卵がない!

これまでスロヴァキア生活をしていて、卵がスーパーの棚に全くない、という経験をしたことが全くなかったので、全て売り切れて卵コーナーが空になっている状態を目の当たりにして驚きました。現在続くスロヴァキアでの卵不足の背景にあるのは、①スロヴァキアの養鶏農家の鶏卵の国内・国外への出荷割合②今夏ニュースになった殺虫薬フィプロニルの卵汚染騒動の影響です。フィプロニルはノミ、ダニ、シラミ駆除に使われる殺虫薬で、人が大量に摂取すると、腎臓や肝臓に悪影響を与える恐れがある為、食用動物への使用は禁止されているものですが、そのフィプロニルに汚染された卵がEU加盟国28カ国中、24カ国から発見されたのです。欧州のスーパーでは数百万個の卵が棚から回収される事態となり、特にオランダやドイツでは多くの養鶏農場が廃棄処分をしなければなりませんでした。スロヴァキアではフィプロニルは検出されませんでしたし、本来自国で賄える鶏卵生産量があるので、理論上自給できるように思われます。しかし、国内の養鶏農家は年間生産量の75%を国内市場に出し、残りは輸出へ回すという契約をしています。フィプロニル騒動の影響により欧州で卵不足が発生しているので、外国から安く卵を輸入していたスーパーは卵をこれまで通りに確保することが出来ないのです。こうしたことから現在スロヴァキア国内で卵不足が起こっています。それに伴って卵価格の上昇も起こっており、以前ケージ飼い鶏の卵10個入りで1.6ユーロ程だったのが、現在1ユーロ程高くなって売られています。卵を求めてスーパーをはしごする人も珍しくありません。私も先週、卵を求めてスーパーをはしごした一人であります。価格上昇は11月の終わりまで続き、その後状況が変わるだろうと言われていますが、実際どうなるのでしょうか。お菓子作りの為に、クリスマス前には卵争奪戦になるかもと思ったり…。近所のテスコでは、寒いのにパンナコッタなどミルクデザートの素が目立つように置かれていますが、卵不足に対してのデザートの代替案ということなのかもしれません。

久しぶりにブラチスラヴァ城に行ってきた話

随分前回から間の空いた投稿となりましたが、今回は今年の夏に久しぶりに訪れたブラチスラヴァ城についてです。私達は博物館・美術館などゆっくりじっくり見学する派なので、半日お城の見学に時間を取って正解でした。こうしてブラチスラヴァ城の中に入ってちゃんと見学したのは、私にとっては実は初めてのことです。というのも、スロヴァキアに移住した時にはまだ工事中で城内に入れませんでしたし、その後タイで転勤生活を送ったりもして、工事が終わったと知ってもなかなかゆっくり訪れる余裕がなかった為です。その為、今回こうして全て見て『制覇』することが出来たことは、私にとっては少し感慨深いものがありました。そういう意味でも描き残しておきたかったのです。旅行で訪れた場合には駆け足で観光地を見て回ることになることが多いと思いますが、町中をのんびり歩いたり、少し回り道もしたりなんかして、その場所での時間の流れを味わうのも楽しいものです。以前は典型的な日本人らしく、ツアーでその地域の観光地を無駄なく周ろうとしていましたが、今はもう少しヨーロッパ人的な楽しみ方ができるようになってきたかなと思います。ミケさんに感化されて良かったことのひとつかな。

Bryndzaはブリンザ

早いものでもう五月。ブリンザの美味しい季節となりました。初めてブリンザを目にし口にした時から、ミケさんと義母さん両方から「ブリンザはチーズとは違うもの」と聞かされてきました。しかし、ネットでブリンザに関する説明を読むと「羊乳のフレッシュチーズ」とか「ブリンザチーズ」などと書かれており、「チーズじゃないって言うけど、やっぱりチーズなのか?」としばらくの間私の頭の中に疑問符が浮かんでおりました。しかし上記にあげたチーズ製造会社によるカテゴリ分け、そして原材料欄を見た場合でも、所謂『チーズ』とされているものは、牛乳、塩、レンネットが基本の原材料として表記されておりますが、ブリンザの場合はovčí又はkravský hrudkový syr、塩と書かれており、ブリンザはチーズを原材料に作った製品だとされていることがここからも分かります。チーズから作ったものならば、結局それもチーズなんじゃないの?と思ってしまいますが、チーズに手を加えて、別次元のものにしていると捉えているそうです。ブリンザはスロヴァキア(とポーランド)において長い歴史・食文化を持っており、ブリンザは特別なものという感覚があること、そして、チーズ・バター・ヨーグルト・クワルクなど様々な乳製品があり、その中でブリンザをチーズのカテゴリに入れるのは違和感を感じるとミケさんは言っています。確かに、私はこちらに来てからというもの日常的に様々な乳製品を食べる生活を送っていますが、ブリンザは所謂『チーズ』とはちょっと違うと実感しています。ブリンザを使った代表的な料理としてBryndzové halušky(ブリンゾヴェー・ハルシュキ)の名がよく上がりますが、皆が皆頻繁に食べているかと言えば、これは人によってまちまちです。良く食べる人もいれば、年に1~2回位しか食べないという人もいます。ブリンザをそのまま食べる場合でも、パンに直に乗せて食べる人、サワークリームやヨーグルトと混ぜて塩味を少し和らげて食べる人など、好みによって食べ方は色々です。漫画の中で紹介した、羊飼いによる五月のブリンザの作り方は↓のビデオで実際の映像をご覧頂けます。『Príprava májovej bryndze』=五月のブリンザの準備